はじめてのつるバラ - アメリカ
2014年1月2日。
6年前のこの日につるバラの植え付けをしていた。
写真のタイムスタンプを見たところ、この日付になっていた。
正月早々私は何をしているのだ。
はじめてのつるバラ「アメリカ」
私がはじめて買ったつるバラは「アメリカ」。
当時の私はバラについての知識は全く何も持っていなくて、近所のホームセンターに売ってあった苗から適当に選んだ。
数ある苗の中からアメリカを選んだ理由は、品種紹介のタグに「香りが強め」と書いてあったため。
「庭でバラの香りがしたらいいな~」というほんの軽い気持ちで選んだのだった。
まだ庭のレイアウトが決まっていないため地植えにはせず、しばらく鉢植えで育てることとした。
バラ鉢に植え替えたアメリカ。
病気との戦い
2014年の植え付けからこのつるバラを育ててきたが、アメリカはこの後うどんこ病・黒星病などの病気とひたすら戦っていくこととなる。
私の育て方が悪いのかアメリカは特にうどんこ病に弱く、少し暖かい時期になるとあっという間にほぼ全ての葉が真っ白になってしまう。
うどんこ病に侵された葉を一枚一枚丁寧に水で洗い流したり、消毒をしたりと試行錯誤を続けてきたがどれも一時的なものでしかなく、結局抜本的な解決方法は分からなかった。
毎年病気になって葉の数が極端に少ないため、花の数も少なく、正直な気持ちあまり愛着を持つことはできなかった。そのせいもあってこれまでの6年間でアメリカの写真はほとんど撮っていない。
このバラが病気の根源となって他のバラに病気を移してしまうため、何度か切って捨ててしまおうと考えたこともあった。でも何となく可哀想に思い、それはできなかった。
しかし今年(2020年)、ある出来事で事態は急展開を迎える。
2020年春の「アメリカ」
2020年1月。
6年越しで考えてきた庭のレイアウトがようやく決まったため、バラの定植を行った。
その結果アメリカが・・・
驚くほどの立派な葉と沢山の蕾を付けてくれた。
しかも今のところ毎年あれほど苦しめられたうどんこ病が発生していない。隅々まで見ても粉を吹いている様子がない。
他のバラでは既に一部でうどんこ病が発生しているので、あの病弱だったアメリカが発症していないのは私にとっては信じられない出来事だった。
アメリカは小さな鉢植えに収めておいてはいけないバラだったのかも知れない。名前が示唆する通り、アメリカには広い土地が必要なのか・・・。
2020年5月9日。
まだ一番花は咲いていないが、今年はかなり期待ができそうだ。
この6年間を振り返ると・・・
アメリカは病弱な上にトゲが鋭くて何度もケガをさせられており、私にとっては本当に手の掛かるバラであったが、これまでの6年間を振り返ってみれば病弱なアメリカのお陰でバラの消毒方法を勉強することができ、知識を身に付けることができたとも言える。
そして6年越しで見せてくれた、まさかの成長に今はただ驚き、開花を待ち遠しく感じている。